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GWS.1/2 シー・スラグ()は、イギリスの第1世代の艦隊防空ミサイル。なお、名称はウミウシの意味。 == 概要 == イギリス海軍は艦対空ミサイルのパイオニアであり、太平洋戦争末期には世界初の艦対空ミサイルであるストゥッジ (Stooge) を配備した。これはフェアリー社製で無線指令誘導、液体燃料のロケット・モーターにより、射程は12.8 kmであった。1944年初頭には神風特攻機に対して初の実戦発射を記録し、45年2月まで実戦使用されていたが、大きな効果はないままに戦線から引き下げられ、イギリス海軍の支援も打ち切られ、フェアリー社が開発を続行したものの、50年代前半には断念された。 イギリスはストゥッジの開発を放棄した後、1949年より、高高度の敵爆撃機の要撃を目的とした艦対空ミサイルの開発を開始した。これは、核兵器を搭載して高空より侵入する爆撃機に対して、艦隊を危険にさらす以前にこれを迎撃することを目的としており、戦中のGAP(Guided Anti-Aircraft Projectile Committee)計画、戦後のLOPGAP(Liquid Oxygen / Petrol Guided Anti-aircraft Projectile)計画の成果に基づいたものであった。LOPGAP計画では、全長4.3メートルの弾体と、その周囲に配置された7基の127mm径のロケット・モーターによって構成される誘導ミサイルが開発されたが、1947年、実戦配備は断念されて試験飛行体(RTV1)と改名された。1949年6月、新しいシー・スラグ艦対空ミサイルを開発するプロジェクト・チームが発足した。 1949年、ウェールズ・アベルポルスにおいて最初の試射が実施された。当初は、1段目と2段目の分離を試験するための分離試験飛行体(STV)と推進力を試験するための推進試験飛行体(MTV)に分けて試験が進められており、1955年から統合しての試験に移り、また、1956年より実験艦「ガードル・ネス」において洋上試験が開始された。1958年に行なわれた誘導試験において、シー・スラグは標的機を成功裏に撃破した。このシステムは、1961年より、''GWS.1 シー・スラグMk.1''として就役を開始した。また、1965年からは、射程・射高を延伸した''GWS.2 シースラグMk.2''の配備も開始された。 誘導は901型射撃指揮レーダーによって行なわれ、方式はビーム・ライディングである。昼間においては非常に信頼性が高かったものの、複雑な操作のために有効性は制限され、また搭載艦であるカウンティ級駆逐艦が901型レーダーを1基しか搭載しなかったために、同時交戦性能も限定的であった〔同時期にアメリカ海軍で運用されていたミサイル駆逐艦やミサイル嚮導駆逐艦は、1隻につき2基のSAM射撃管制レーダー(テリア・システム搭載艦はAN/SPG-55、ターター・システム搭載艦はAN/SPG-51)を搭載するのが一般的である。〕。このことから、1973年より次世代の艦隊防空ミサイルとしてシー・ダート GWS 30が就役を開始し、シー・スラグの搭載はカウンティ級のみで終了することとなった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「シースラグ (ミサイル)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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